"ふぐみがき"を通販や取り寄せで入手したいと思ったら読んでほしい記事
ふぐみがき(身欠き)とは?
高級料理として知られ、ふぐ刺しやふぐ鍋などが人気の食材ふぐ。
多くの方が楽しんでいるふぐですが、実は毒を持っており、豊臣秀吉がの治世にはふぐの毒で死亡する人が多くおり、河豚食禁止令が出されるほど危険な食材でした。明治時代になると再びふぐが食べられるようになりますが、取り扱えるのは一部のお店のみ。個人でふぐを捌くことは禁止されていました。
現代では専門の資格を持つ人がふぐの毒を取り除けば、個人の方でもふぐを捌ける「ふぐみがき(身欠き)」が通販などでも販売されており、自分自身がふぐを捌いて楽しめるようになっています。
ここでは自宅などでふぐみがきをする際のポイントやふぐの部位などについて徹底解説。こちらを読めばふぐみがきのやり方などが分るため、ふうを自分で捌いてみたいという方は是非内容をご確認下さい。
ふぐみがきを扱うときのポイント①:ふぐの部位を理解しよう
個人でみがきを調理する際にまず重要になってくるのが、ふぐの部位を理解することです。
ふぐのみがきとして自宅に届くものは大きく分けて5つあります。
1つ目はふぐの身の部分。みがきの中でもメインの部分であり、こちらを捌くことでふぐ刺しやふぐの唐揚げなどの料理を作ることができます。ふぐみがきはこちらの身を捌いていくのが中心です。
ふぐみがきに含まれる2つ目の部位はふぐのカマです。カマとはふぐのお腹の部分。骨に身がついており、この部分は特に旨味が豊富となっており、ふぐ好きの人の間でも人気の部位となっています。
ふぐみがき3つ目の部位はふぐのくちばしです。こちらはゼラチン質でコラーゲンがたっぷり含まれている点が最大の特徴。熱を加えると舌の上でとろける食感となります。口の周りの引き締まった筋肉は鍋の具材としてもぴったりです。
4つ目の部位はふぐのひれとなっています。こちらは陰干しして自作のひれ酒にして楽しむという方が多く、お酒すきにはたまらない一品であること間違いなし。ふぐ料理だけでなく、お酒も楽しめるという点はふぐのみがきを購入する際のうれしいポイントですよね。
ふぐみがきにふくまれる最後の部位はふぐ皮です。ふぐ皮には複数種類があり、シャキシャキした食感が特徴の鮫皮や弾力のあるとおとうみは人気が高くなっています。
ふぐみがきを扱うときのポイント②:ふうみがきの捌き方を理解しよう
ここからはふぐみがきの捌き方について詳しく解説していきます。ふぐ刺しを作る際の捌き方を紹介しますが、鍋の具材やふぐの唐揚げなどの料理にも応用できるため、方法を理解するようにしましょう。
ふぐの身を捌く際にはまず頭と身の部分を切り離すことがから始めます。ふぐの神経を切るために頭の下の骨が折られたところに出刃包丁を入れ、叩きながら切るようにしましょう。
身と頭を分けたら、次はふぐの身を3枚におろしていきます。頭の方から中骨の上に包丁を真横に滑らすように入れて身を切り離しましょう。上手く切る際のポイントは骨に身を残さないようにすることを意識しすぎないこと。慌てずにゆっくり作業するようにしましょう。
頭と身の部分を切り離し、3枚におろすと以下のようになります。
3枚におろしたら、次は身の掃除を行います。2枚の身の内側の真ん中、尻ビレのところにある赤い筋肉のへそを切り取り、血合いなど噛み切れない部分を切り取りましょう。その後きれいにふぐの身を洗い、キッチンペーパーなどで水分を取り除けば、ふぐの身の下準備は完了です。
ふぐの身を切り終わったら次はアラですが、こちらに関しては、半分に切ってから食べやすいサイズに切り分ければ準備は完了となります。こちらも切り分け終わったら一度水洗いするようにしましょう。
ふぐみがきを捌く上で、少しコツがいるのがふぐのくちばしの部位。ふぐは上下合わせて4本の歯を持っており、捌く際には上の2本の歯の間に包丁を入れます。その後ふぐのくちばしを包丁でたたいて開いたらくちばしの処理は完了。サイズが少し大きいと感じたらさらに2つに切り分けてもいいかもしれませんね。切り分けたらふぐの身やアラと同様に水洗いするのを忘れないようにしましょう。
これでふぐみがきを捌く工程は一通り完了です。切るサイズを変えれば様々な料理に活用することが可能となります。ひれと皮は特別な処理をする必要がなく、料理に応じてお好みの方法で活用するようにしましょう。
ふぐみがきをして挑戦して欲しいふぐ料理の紹介
ここまではふぐみがきの部位や捌き方について解説してきましたが、ここではふぐみがきを使って挑戦してほしい料理を紹介します。ふぐみがきを使ってどんな料理を楽しみたいか迷っているという方は必見の内容です。
オリジナルのふぐ刺しの造りを作ってみよう
当店がふぐみがきを使って最も挑戦してほしい料理の1つがふぐ刺しです。ふぐの身は筋肉質で弾力があり、中々噛み切れないという点が特徴となっています。
そのため、ふぐの料理店や通販のふぐ刺しは一切れ一切れがかなり薄く切られており、薄く切ったふぐ刺しはきれいに並べることで味だけでなく見た目も楽しめる一品になっていることが多いです。当店のふぐ刺しは菊の花のように並べた菊盛りや夏の花火をイメージした花火盛り、敬老の日に長生きするようにという願いを込めた鶴盛りなど様々な盛り付けをご用意。職人が手間暇かけて作る傑作となっています。
当店ではふぐみがきセットご購入のお客様に調理ガイド差し上げております。
ご自身でふぐ刺しをきれいに盛り付ける際に最も重要となるポイントはふぐ刺しを薄く切ること。ふぐ刺しを盛り付ける職人は刃の厚さが3mm以下で刃渡りが長く、反りの強い刃先であるふぐ刺しを切る専用のふぐ切り包丁を使用しています。通常の包丁でふぐ刺しを薄く切ることは至難の業ですが、お店の薄さにご自身でチャレンジしてみるというのはふぐみがきからふぐ刺しを楽しむ際の醍醐味となるかもしれませんね。
また、完成したふぐ刺しは醤油ではなく、ポン酢で楽しむのがおすすめ。ふぐは繊細かつ淡白な味わいとなっているため、醤油の塩味がふぐ本来の味をかき消してしまいます。ポン酢であればふぐの味を引き立てるため、小ねぎなどと一緒にふぐ刺しをお楽しみ下さい。
ふぐ刺し以外に楽しめるふぐみがきを使った料理は?
ふぐみがきを使って楽しめる料理はふぐ刺しだけではありません。
冬の時期におすすめなのがとらふぐのてっちり。ふぐみがきを楽しみたいと考えている方はてっちりにしたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
てっちりをご自宅で作る際のポイントはなんといってもアラの骨からとれる出汁。アラの部分からとった出汁は他の鍋とは一味異なる濃厚な味わいを楽しむことができ、一緒に入れる野菜からスープまで余すとこなく鍋を楽しめると大人気です。てっちりであればふぐの身とアラはもちろん、くちばしなどふぐみがきの多くの部位を楽しむことができることもあり、ふぐ刺しと並んで最もおすすめしたい料理の1つとなっています。
その他は、くちばしの部分を唐揚げにすれば、引き締まった筋肉の食感を存分に楽しむことができますし、ひれの部分はひれ酒としてお酒にすることも可能。ふぐ皮を湯引きしてお酒のおつまみにすることもでき、ふぐみがきには本当に様々な楽しみ方があります。
お好みの方法でふぐみがきのすべての部位を味わってみるのがおすすめです。
ふぐみがきの前に必要な職人の技「身欠き」について解説
ふぐみがきを購入すれば個人の方でもふぐを捌くことができます。しかし、ふぐみがきはふぐが水揚げされてそのままの状態で購入できるわけではなく、職人が毒を抜いた状態まで捌いた上で皆様の手元に届きます。
ここでは、一般の方ではなく、ふぐ職人の方がふぐみがきをつくるまでについて解説します。ふぐを捌く上ではどのような免許が必要なのか、実際に職人はどのように毒を取り除くのかについて説明していきます。
ふぐを捌いて、身欠きの状態にするには免許が必要
前述した通り、豊臣秀吉の時代にはふぐを食べることが禁止されており、ふぐを食べるという文化はありませんでした。ふぐが本格的に食べられるようになったのは明治時代になってから。それも最初は山口県の下関の一部のお店だけで食べられる料理であり、一般的に家庭で口にされるようになったのは毒を抜く技術が確立されてからとなっています。
ふぐに含まれる毒はテトロドトキシンと呼ばれるもので麻痺による呼吸困難を引き起こし、致死率が高いことで有名。また、ふぐは体内だけでなく皮や身に毒を持っている種類もおり、正しい知識を持っていなければ取り扱うことは非常に危険です。
そんな危険なふぐの毒を抜いて安全な状態で食べられるように、国家試験ではありませんが、各都道府県は独自のふぐを捌く認定試験を開始。この免許を保有している方は、ふぐの本場山口県では「ふぐ処理師」、ふぐの消費量日本一の大阪では「ふぐ取扱登録者」、東京では「ふぐ登録者」と呼ばれています。
また、都道府県の中にはふぐ免許に関して厳しく管理していない都道府県も。ふぐの取り扱いが少ない東北地方などは特にふぐの取り扱いに関する規定がゆるいため、通販でふぐみがきを購入する際にはどこの都道府県で捌かれたふぐみがきなのかを確認することも重要となります。
職人の技身欠きを紹介
職人が毒のあるふぐを捌く際にも個人の方がふぐみがきを捌くのと同様に手順があります。
ふぐは種類によって有毒の部分が異なる点が特徴。職人のふぐ捌きはこの毒の部分と可食部とを分別することで作業完了となります。
職人のふぐ捌きはまずひれを落とすことからスタート。表面に毒のないふぐのひれはひれ酒の具材としてふぐみがきに含まれます。
ひれを落としたら、次はくちばしを切り落として、皮をはぎます。ふぐの皮は一番内側の「身皮」、真ん中の「とおとうみ」、外側の「鮫皮」の3層構造となっており、職人がふぐを捌く上で最も手間のかかる工程と言われています。
皮をはいだら次はカマを外す工程。下顎の部分を引っ張って胴体からはがすように、エラや内臓を引き離していきます。カマはアラとしてふぐ鍋などでも活用されるため、丁寧な作業が必要です。
その後、頭と身を分け、腎臓などの食べられない部位を除去。その後徹底的に有毒部位臓器を取り除けば、職人のふぐ捌きは完了。ここで取り除かれた有毒部位は行政管理のもと各自治体の廃棄処理方法に準じて処理されることになります。
ふぐみがきが皆様の元に届くまでには職人による毒抜きの技術が欠かせないものとなっているのです。
ふぐみがきを自宅で行い、ふぐを存分に楽しもう!
この記事ではふぐみがきについて解説してきました。
ふぐみがきとは職人が毒を取り除き誰もがふぐを捌ける状態にされた状態のことであり、自身でふぐを捌く際にはふぐを捌く際にはふぐの部位を理解した上でふぐを捌いていくことが重要となります。
ふぐみがきを自身で行い、きれいなふぐ刺しの造りに挑戦したり、ひれなど身以外の部位を活用して様々なふぐ料理に挑戦してみるのも、ふぐみがきを購入する醍醐味ですよね。
是非、通販などでふぐみがきを購入し、ご自身でふぐを捌いてみましょう。
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